✨ OpenAIのデベロッパー向けイベント(デブデイ)の時期に合わせ、チャットGPTの機能が怒涛のアップデートを遂げました。
今回は、チャットGPTと音声で会話できる機能が無料ユーザーにも開放され、プロンプトをインタラクティブに編集できる新機能「Canvas」が登場。
さらに、AIがプロンプトを代わりに考えてくれる「プロンプトジェネレーター」機能も実装されています。
これらの最新機能が私たちのAI活用をどのように変えるのか、詳しく解説します!🚀
新ボイスモード無料開放の衝撃:有料/無料ユーザーの制限を解説
今回のアップデートの大きなトピックの一つが、チャットGPTの新ボイスモードが無料ユーザーにも開放されたことです。
新ボイスモードとは何か?
新ボイスモードは、AIと音声で会話ができる機能です。
従来のボイスモード(旧ボイスモード)もありましたが、新しいボイスモードでは、より人間らしい会話が可能になっています。
例えば、ポッドキャストの収録中にAIにリスナー向けのメッセージを頼むと、しっかりとしたコメントを返してくれるといった使い方ができます。
利用方法と起動時の注意点
無料ユーザーが新ボイスモードを使うには、スマホのアプリを起動する必要があります(ブラウザ版、つまりパソコンからは使用できない点に注意が必要です)。
- スマホアプリのチャット入力欄の右側にあるボイスモードを起動するボタンを押す。
- 画面中央に青い丸が表示されていれば、新しいボイスモードが起動しています。
- もし黒い丸が表示された場合は、会話の精度が低い旧ボイスモードが起動していることになります。
- アプリを起動しても青い丸が表示されない場合は、アプリを再インストールして試すことが推奨されています。
有料ユーザーと無料ユーザーの制限の違い
この新ボイスモードには、利用時間や回数に制限があります。有料プラン(プラスプラン)と無料プランでは、制限に大きな違いがあります。
- 有料プラン(プラスプラン)の場合:
- 制限は時間単位ではなく、メッセージ単位でかかります。
- 目安として約1時間ほどの会話が可能。
- 一度制限にかかっても、翌日には回復します。
- 無料ユーザーの場合:
- 利用時間はざっくりと約12分が目安。
- 一度制限にかかると、回復までに1ヶ月間の時間がかかります。
無料で試して、英語学習やアイデア出し、思考の整理などで活用できると感じたら、有料版(プラスプラン)への課金を検討してみるのが良いでしょう。
有料版では、新ボイスモードをより多く使える以外にも、AIとやり取りできるメッセージの上限が増えたり、GPTsを自作できるようになります。
感じたポイント👌:無料ユーザーも試せるようになったのは朗報ですが、12分使って1ヶ月待ちというのは、試用版としてはかなり厳しい制限だと感じました。
インタラクティブな編集を実現!新機能「Canvas」の詳細
次に、有料ユーザー向けに提供が始まった新機能「Canvas」(キャンバス)について解説します。
Canvasの概要:プロンプトなしの編集作業
Canvasは、チャットGPTが生成した回答を、インタラクティブに修正できる機能です。
例えば、取引先に送るメールの下書きをチャットGPTが作成した後、通常であれば「文章をもっと短くして」といったプロンプトを改めて入力しますが、Canvasを使うとボタン一つで指示できます。
Canvasに現在実装されている修正指示は以下の4点です。
- 絵文字の追加
- 最終仕上げ(タイトルの追加や文章の一貫性の保持)
- 読書レベルの調整(10歳向け、専門家向けなど)
- 文章の長さの調整
これらの指示はプロンプト(テキスト)で出すことも可能ですが、Canvasを使うことで、テキスト入力なしにボタン操作で実行できるようになります。
Canvasは、文章のクオリティを劇的に上げるというよりも、編集作業の効率化に貢献する機能です。
Canvasの二つの活用法:部分編集とコーディング支援
Canvasには特に便利な二つの機能があります。
- 部分編集: 生成された文章の中で、一部のテキストを範囲選択し、そこだけを「削除して」あるいは「もっと丁寧な言い回しにして」と修正指示が出せます。これにより、従来、修正したい文章をコピペしてチャットボックスに貼り付けていた手間が省けます。
- コーディング支援: Canvasは、文章執筆だけでなくプログラミングにも対応しています。コードの生成時にも起動し、コメントの追加、ログの追加、バグの修正、プログラミング言語の変更(例:JavaScriptのコードをPythonに変更)といった修正指示が可能です。
- 特にプログラミングを勉強している人にとって、コードのわからない部分を範囲選択して「この部分はどういった処理をしていますか」と質問し、AIに丁寧に解説させることができる点は便利です。
Canvas起動の「落とし穴」
Canvasには一つ落とし穴があります。普通に質問をするだけでは起動しません。
例えば「ビジネスアイデアを考えるフレームワークを3つ教えて」という指示では起動しません。
Canvasを起動させるには、「下書きを作成して」や「記事を作成して」のように、AIに明示的に文章を書くことを伝える必要があります。
感じたポイント👌:ライターや業務で文書作成を日常的に行う人にとっては、文章の部分的な修正がマウス操作で完結するのは非常に便利で、作業の効率化に大きく貢献しそうです。
プロンプト作成をAIに任せる「プロンプトジェネレーター」
最後は、OpenAIのプレイグラウンド画面に追加された「プロンプトジェネレーター」機能です。これは現在、ベータ版として提供されています。
プロンプトジェネレーターの機能
この機能は、AIに 「やりたいこと」 を伝えると、AIがその目的に合ったプロンプトを代わりに作成してくれるというものです。
利用は、通常のチャットGPT画面ではなく、OpenAIのプレイグラウンド画面で行います。
日本語での入力も可能ですが、漢字変換の際にEnterキーを押すと指示が送信されてしまうため、別の場所で入力してからコピペするのが望ましいとされています。
生成されるプロンプトから学ぶ構造化
実際に「ユーザーの課題を解決するユニークな視点を持ったビジネスアイデアを提案する」といった目的を入力すると、AIが詳細なプロンプトを生成します。
生成されるプロンプトには、プロンプト作成のお手本となる要素が多く含まれています。
- 構造化: 「目的」「指示」「ルール」「注意事項」といった見出しが含まれており、人間にもAIにも分かりやすい構造になっています。
- 処理の順番: 「ステップ1、問題を特定する」「ステップ2、ニーズを分析する」のように、AIが処理する順番をステップごとに書き出しています。
- アウトプットの指定: 回答を文章、リスト形式、テーブル(表)のどれで出力してほしいかなど、アウトプットのフォーマットを指定することで、回答の精度をコントロールしています。
効率化と学習の両面で有用
この機能は、やりたいことはあるが「どんなプロンプトを書けばいいか分からない」という場合に効率化につながります。
また、生成されたプロンプトを分析することで、プロンプトの勉強にもなります。
ただし、現時点ではベータ版であるため、最高のプロンプトが常に生成されるわけではなく、精度はケースバイケースです。
しかし、今後改良が進めば、プロンプトの作成や学習の手間を大きく省けるようになる可能性があります。
感じたポイント👌:プロンプトジェネレーターが示す、見出しやステップを含む構造化されたプロンプトは、私たちがAIへの指示書としてプロンプトのクオリティを上げるための重要なヒントを与えてくれると感じました。
この記事をまとめると…
- 新音声モードの無料開放: チャットGPTの新ボイスモードが無料ユーザーにも開放されました。ただし、無料ユーザーの利用時間は約12分(目安)で、制限後は1ヶ月間回復に時間がかかります。
- Canvas機能: 有料ユーザー向けに、AIの回答をボタンや範囲選択でインタラクティブに修正できる「Canvas」が実装されました。文章編集やコーディングタスクの効率化に役立ちます。
- Canvas起動のコツ: Canvasを起動させるには、AIに「記事を作成して」のように文章作成を明示的に伝える必要があります。
- プロンプトジェネレーター: OpenAIのプレイグラウンドに、AIに目的を伝えるとプロンプトを生成させるベータ版機能が追加されました。構造化されたプロンプトがお手本となり、プロンプト学習に有用です。
配信元情報
- 番組名:AIロボシンク
- タイトル:OpenAIが怒涛のアップデート!新機能Canvas, 新音声モードの無料化, プロンプトジェネレーター
- 配信日:2024-10-08


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