9月11日の東京株式市場は、米CPI発表を控えた様子見ムードの中、為替や米国株動向を背景に方向感を探る展開となりました。櫻井英明氏は、足元の相場を「材料と心理のせめぎ合い」と表現し、個別銘柄やテーマ株の動き、国際情勢や政策の影響について多角的に解説しました。
配信元情報
番組名:ザ・マネー
タイトル:木曜日は櫻井英明のかぶてつ(2025.09.11放送分)
URL:https://www.radionikkei.jp/themoney/
目次
マーケット総括
| 項目 | 数値/動向 |
|---|
| 日経平均株価 | 42,845円20銭(-45円25銭・-0.11%) |
| TOPIX | 3,108.12(-4.72・-0.15%) |
| 安値/高値 | 42,700円/42,920円 |
| ドル/円 | 146円05銭〜146円28銭 |
| プライム市場売買代金 | 約2兆9,850億円 |
| 値上がり銘柄数 | 780(49%) |
| 値下がり銘柄数 | 720(45%) |
| マザーズ指数 | -0.3% |
| VIX(米株ボラ) | 19.7 |
- 米CPI発表を控え、全体的に様子見ムード
- 米長期金利は小幅上昇、グロース株にやや逆風
- 為替は146円台前半で安定、輸出株を下支え
- 原油価格は高止まり、資源株は底堅い
- 中国景気刺激策期待が一部銘柄を押し上げ
- イベント前で短期筋はポジション調整
解説ポイントと背景
- 米CPI発表前の様子見
物価指標の結果次第で米金融政策の方向性が変わるため、投資家は積極的な売買を控えた。
- 米長期金利の小幅上昇
金利上昇はグロース株にマイナス要因となり、半導体やハイテク株の一部に利益確定売り。
- 為替安定と輸出株
ドル/円は146円台前半で安定推移。自動車や機械など輸出関連株は底堅さを維持。
- 原油価格高止まりと資源株
中東情勢や需給逼迫観測で原油価格は高止まり。資源関連株や商社株が堅調。
- 中国景気刺激策への期待
中国政府の追加景気対策観測が強まり、鉄鋼・機械など中国向け需要の高い銘柄に買いが入る。
- イベント前のポジション調整
米CPIや翌日の米小売売上高を控え、短期筋はリスクを抑える動き。
櫻井英明の視点
- 米CPIは市場の方向性を左右する重要イベント
- 為替安定は輸出企業に安心感を与える
- 資源価格高止まりはインフレ懸念と投資機会の両面
- 中国政策は日本企業の業績に波及効果大
- イベント前の静けさは次の値動きの予兆
注目セクター&銘柄
| 銘柄コード | 銘柄名 | 注目理由 |
|---|
| 8058 | 三菱商事 | 資源価格高止まりによる業績押し上げ |
| 7203 | トヨタ自動車 | 為替安定と海外販売の好調 |
| 5401 | 日本製鉄 | 中国需要回復期待と鉄鋼価格の底堅さ |
| 8035 | 東京エレクトロン | 半導体製造装置需要の底堅さ |
モデルポートフォリオ例
| 資産クラス | 銘柄例 | 配分 | 想定年利 |
|---|
| 高配当株 | 8058、7203 | 30% | 約4.0% |
| REIT | 3283、8954 | 20% | 約4.5% |
| グロース株 | 8035、5401 | 15% | 約8.0% |
| 債券(ETF) | 国債ETF | 20% | 約1.5% |
| キャッシュ | ― | 15% | 約0.1% |
テクニカル分析
- 日経平均サポート:42,700円
- 日経平均レジスタンス:43,000円
- ドル/円下値メド:145.95円
- ドル/円上値メド:146.50円
投資戦略とリスク管理
- 短期:米CPI発表前のポジション調整
- 中期:輸出関連株・資源株・景気敏感株の組み合わせ
- リスク要因:米金融政策の不透明感、為替変動、地政学リスク
シナリオ別リスク・リワード
| シナリオ | 内容 | 影響 |
|---|
| 強気 | 米CPI低下→利下げ観測強化 | 株高・円安進行 |
| 中立 | CPI横ばい | レンジ相場継続 |
| 弱気 | CPI上振れ→利下げ観測後退 | 株安・円高進行 |
今後のスケジュール
| 日程 | イベント内容 |
|---|
| 9/11 | 米CPI(8月分) |
| 9/12 | 米小売売上高(8月分) |
| 9/20 | Jリートファン in 高松 |
| 9/23 | IR&個人投資家応援イベント in 大阪 |
| 9/26 | 日経投資IRフェア |
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