9月3日の東京株式市場は、米国市場の動きや為替相場の影響を受けつつも、個別銘柄物色が続く展開となりました。番組では杉村商店の杉村氏が、国内外のマーケット動向や注目セクター、投資戦略について独自の視点で解説しました。
配信元情報
番組名:ザ・マネー
タイトル:水曜日は視界良好!杉村商店(2025.09.03放送分)
URL:https://www.radionikkei.jp/themoney/
目次
マーケット総括
| 項目 | 数値/動向 |
|---|
| 日経平均株価 | 42,360円28銭(+300円13銭・+0.71%) |
| TOPIX | 3,072.58(+18.33・+0.60%) |
| 安値/高値 | 42,150円/42,400円 |
| ドル/円 | 146円85銭〜147円02銭 |
| プライム市場売買代金 | 約3兆1,180億円 |
| 値上がり銘柄数 | 1,050(66%) |
| 値下がり銘柄数 | 450(28%) |
| マザーズ指数 | +0.5% |
| VIX(米株ボラ) | 20.1 |
- 米国株の動向と金利見通しが日本株に影響
- 円安基調が輸出関連株を下支え
- 個別材料株への物色意欲は継続
- 中東情勢や国際関係の緊張がエネルギー・防衛関連株を押し上げ
- 金価格は史上高値圏に接近(3,500ドル目前)
- 週後半の米重要経済指標(ISM・雇用統計)を控え、様子見姿勢も
解説ポイントと背景
- 米国市場と金利動向の影響
米長期金利は一時上昇も、景気減速懸念で上昇幅は限定的。グロース株には逆風、金融株や資源株には追い風となり、セクター間の資金移動が活発化。
- 円安基調と企業業績の二極化
ドル/円は147円近辺で推移。自動車・機械など輸出企業は為替差益で業績押し上げ、一方で食品・小売など輸入依存度の高い企業はコスト増が重荷に。
- 地政学リスクと防衛・エネルギー株
中東情勢や国際関係の緊張が続き、防衛関連やエネルギー関連株が堅調。原油価格の変動や防衛予算増額が業績押し上げ要因に。
- 政策テーマ株への資金流入
インフラ投資や再生可能エネルギーなど、政府支援が見込まれる分野に中長期資金が流入。短期材料ではなく構造的成長テーマとして注目度が高まる。
- 金価格の史上高値圏推移
国際金価格は3,500ドル目前。米金利動向や地政学リスクを背景に、安全資産としての需要が継続。
- 今週の重要イベント前の様子見姿勢
9/4米ISM非製造業景況指数、9/5米雇用統計を控え、短期筋はポジション調整を優先。発表内容次第で為替・株式双方にボラティリティ拡大の可能性。
杉村氏の視点
- 米国市場と金利動向の変化が日本株のセクター間ローテーションを促す
- 円安は輸出企業に追い風だが、内需企業には逆風
- 地政学リスクを背景に、防衛・エネルギー関連株は中長期テーマとして有望
- 政策支援分野への資金流入は継続性が高い
- 金価格の高止まりは安全資産需要の強さを示す
注目セクター&銘柄
| 銘柄コード | 銘柄名 | 注目理由 |
|---|
| 7011 | 三菱重工業 | 防衛・エネルギー関連事業の拡大 |
| 5020 | ENEOS | 原油価格上昇による業績押し上げ期待 |
| 6501 | 日立製作所 | インフラ・再エネ分野の受注拡大 |
| 7203 | トヨタ自動車 | 円安メリットと海外販売の好調 |
モデルポートフォリオ例
| 資産クラス | 銘柄例 | 配分 | 想定年利 |
|---|
| 高配当株 | 5020、7203 | 30% | 約4.0% |
| REIT | 3283、8954 | 20% | 約4.5% |
| グロース株 | 6501 | 15% | 約8.0% |
| 債券(ETF) | 国債ETF | 20% | 約1.5% |
| キャッシュ | ― | 15% | 約0.1% |
テクニカル分析
- 日経平均サポート:41,900円
- 日経平均レジスタンス:42,600円
- ドル/円下値メド:146.70円
- ドル/円上値メド:147.50円
投資戦略とリスク管理
- 短期:重要経済指標発表前のポジション調整
- 中期:防衛・エネルギー・政策テーマ株を押さえる
- リスク要因:米金融政策の不透明感、地政学リスク、為替変動
シナリオ別リスク・リワード
| シナリオ | 内容 | 影響 |
|---|
| 強気 | 米利下げ観測強まり円安進行 | 輸出株買い、外資流入加速 |
| 中立 | 現状維持でレンジ相場 | ボラティリティ低下 |
| 弱気 | 利下げ見送りで円高再燃 | 輸出株下落、リスク回避姿勢強化 |
今後のスケジュール
| 日程 | イベント |
|---|
| 9/4 | 米ISM非製造業景況指数 |
| 9/5 | 米雇用統計(8月分) |
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