9月1日の東京株式市場は、米国の利下げ観測や半導体株の調整、海外投資家の資金フロー変化などが交錯し、大幅続落となりました。番組では、コモンズ投信・飯哲郎社長とHスクエア・佐藤隆次氏を迎え、株式・為替・コンテンツ産業の現状と今後の展望を多角的に解説しました。
配信元情報
番組名:ザ・マネー
タイトル:月曜日は内田まさみのマーケットホールインワン(2025.09.01放送分)
URL:https://www.radionikkei.jp/themoney/
目次
マーケット総括
| 項目 | 数値/動向 |
|---|---|
| 日経平均株価 | 42,060円(–658円・–1.5%) |
| TOPIX | 3,054(–20・–0.7%) |
| 安値 | 41,835円(5場寄り直後) |
| ドル/円 | 146円91銭前後 |
| プライム市場売買代金 | 約3.24兆円 |
| 値上がり銘柄数 | 658(41%) |
| 値下がり銘柄数 | 909(56%) |
| マザーズ指数 | 小幅安 |
| VIX(米株ボラ) | 20台半ば |
- NVIDIA決算後の半導体株調整が全体に波及
- サマーラリー後の利益確定売り優勢
- 海外投資家と自社株買いが夏場の上昇を牽引
- 米利下げ観測が強まるも、雇用統計待ちで様子見
- 関税政策や米中摩擦が企業戦略に影響
- コンテンツ産業の成長性が改めて注目
解説ポイントと背景
- 半導体株の調整パターン
強い決算でも「材料出尽くし」で利食い売り。AI需要は依然強いが、短期的な乱高下は避けられず。 - サマーラリーの原動力
4月の関税ショック後、海外投資家と自社株買いが買い支え。米国オーバーウェイトからのリバランスで日本株にも資金流入。 - 米利下げ観測と雇用統計
トランプ政権から0.5%利下げ要請。9/5米雇用統計が利下げ確度を占う試金石。 - 関税と企業戦略
米国生産移行でコスト増→値上げ不可避。一部企業は値上げを見送りシェア拡大を優先。 - コンテンツ産業の輸出力
世界市場規模は約100兆円、日本の輸出は約5兆円(鉄鋼・半導体並み)。キャラクターIPや映画が国際競争力を発揮。 - Expo 2025とIP戦略
モンハン、ガンダムなど日本IPが海外来場者にも人気。観光・消費拡大の起爆剤に。
出演者の視点
- 半導体株は短期調整も、中長期ではAI需要が下支え
- 海外投資家の資金フロー変化が相場の方向性を左右
- コンテンツ産業は輸出産業としての地位を確立可能
- 政策・国際イベントを活用した成長戦略が重要
注目テーマ
- 半導体株の調整とAI需要の持続性
- コンテンツ産業の輸出拡大とIP戦略
- 米利下げ観測と雇用統計の結果による市場変動
今週の注目イベント
| 日程 | イベント内容 |
|---|---|
| 9/3 | 米ADP雇用統計 |
| 9/4 | 米ISM非製造業景況指数 |
| 9/5 | 米雇用統計(8月分) |
| 今週 | 国内主要企業決算(伊藤園、積水ハウス等) |
為替・国際情勢の視点
- 米中半導体摩擦:NVIDIAの中国向け出荷停滞、Alibabaの自社開発チップは性能面で課題
- 中国の経済圏拡大:ASEAN・欧州・オセアニアとのインフラ連携強化
- ドル/円は8月ほぼ横ばい、9月入りでやや円高方向
- 金価格は史上高値圏に接近(3,500ドル目前)
投資戦略とリスク管理
- 短期:雇用統計前のポジション調整、利下げ確度を見極め
- 中期:コンテンツ産業やAI関連など構造的成長テーマを押さえる
- リスク要因:米中摩擦、関税政策、米金融政策の不透明感
シナリオ別リスク・リワード
| シナリオ | 内容 | 影響 |
|---|---|---|
| 強気 | 米利下げ観測強まり円安進行 | 輸出株買い、外資流入加速 |
| 中立 | 現状維持でレンジ相場 | ボラティリティ低下 |
| 弱気 | 利下げ見送りで円高再燃 | 輸出株下落、リスク回避姿勢強化 |

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