中露朝スリーショットの狙いと日本の影響：SCO天津宣言、ロシア中国パイプライン契約の地政学

🚀 【反西側結束】プーチン、習近平、金正恩氏「異例の3ショット」の狙い

欧米主導の国際秩序に対抗する動きが、今、決定的な局面を迎えています。

中国北京には、ロシアのプーチン大統領と習近平国家主席に加え、北朝鮮の金正恩総書記が到着し、「反西側」の結束を世界に見せつける異例のスリーショットが実現しました。

この反西側の結束が、日本の安全保障環境と経済にどのような影響を与えるのかを、徹底解説します。

なぜ今、中露朝は連携を強めるのか？この記事を読めば、中露朝スリーショット狙いの裏にある経済的・戦略的な事情、そしてSCO 天津宣言保護主義への対抗戦略という「新たな世界のビジョン」の最前線がスッキリわかりますよ👍。

北朝鮮のキム・ジョーン総書記を乗せた特別列車が9月2日に北京に到着しました。実に6年ぶりの訪問です。

本日9月3日には、北京の天安門広場で抗日戦争勝利80年を記念する大規模な軍事パレードが開催されます。

このパレードでは、習近平氏、プーチン氏、キム・ジョーン氏という、事実上核を保有する権威主義国家のトップ3名が並ぶ 異例の「スリーショット」 が実現する見込みです。

キム・ジョーン総書記の異例の参加は、北朝鮮にとって対国内向けに 「外交的成功」 を示す機会となるとともに、「完全に半米・半西側の結束を示した」 演出です。

この中露朝スリーショット狙いには、「我々にはこれだけの軍事力がある」 というメッセージを台湾やアメリカに向けてアピールし、日本の安全保障環境をより厳しくするという、明確な地政学的な意図があります。

軍事パレードに先立つ9月2日には、習主席とプーチン氏が会談。

習主席はプーチン氏を 「古い友人」 と呼んで歓迎し、プーチン氏も 「中露関係は前例のない高水準にある」 と強調しました。

この会談では、エネルギー分野を含む20以上の協力協定が締結されています。

北京での軍事パレードでは、中露朝3首脳による異例の「スリーショット」が実現し、反西側の結束と軍事力を誇示する狙いがあります。これは日本の安全保障環境にも直接影響を及ぼします。

この「反西側」結束の背景には、各国の経済的・戦略的な切実な利害の一致があります。

ロシアが中国との関係強化を急ぐ最大の背景は、ウクライナ侵攻に伴う西側制裁です。制裁により、従来のヨーロッパ向けのガス輸出が激減しており、プーチン氏にとってアジア市場、特に中国へのエネルギー輸出の転換は 「死活問題」 となっています。

今回の、ロシアから中国への大量の天然ガスを30年間輸送するパイプライン建設契約締結は、ロシアが西側制裁で失った欧州市場を中国で代替するための、構造的な問題を解決する必然の一歩です。

一方の中国は、トランプ政権による対中関税の影響を和らげるため、ロシアとの経済関係の強化を重要な戦略と位置づけています。

この結束は、上海協力機構（SCO）首脳会議の延長線上にあります。採択された 「天津宣言」 では、「一方的な強制措置に対抗する」 と明記されました。これは、アメリカの関税措置を念頭に置いた、SCO 天津宣言保護主義への明確な対抗姿勢です。

さらにSCOが目指す多国間主義には、米ドル支配からの脱却（脱ドル化）を目指し、「米国主導の決済ネットワークであるSWIFTに依存しない、自国通貨決済システムの構築への動きも含まれる」と見られており、新たな世界のビジョンを推進する狙いがあります。

ロシア中国パイプライン契約は、ロシアの「死活問題」を解決し、中国はSCO 天津宣言保護主義への対抗として、経済と決済システムの両面から多極化を加速させています。

北朝鮮のキム・ジョーン総書記がこのタイミングで北京入りした背景には、地政学的な環境を最大限利用しようとする明確な戦略があります。

北朝鮮はこれまでロシアとの軍事協力を強化してきましたが、今回、中国との親密さを再び誇示することで、中露という二大国から経済的・軍事的な支援をバランス良く引き出そうとしています。

この中露朝スリーショット狙いが実現することで、中朝間の軍事連携が強化されれば、弾道ミサイル技術や核開発における中朝間の連携が深まる懸念があり、日本の安全保障環境はさらに厳しい局面に立たされることになります。

中国北京では、プーチン氏と習近平氏が会談し、ロシア中国パイプライン契約など20以上の協定を締結し、「前例のない高水準」 の関係を誇示しました。

キム・ジョーン総書記も北京入りし、抗日戦争勝利80年記念の軍事パレードでは、3首脳による異例の 「スリーショット」 が反西側の結束を誇示します。

これらの動きは、SCO 天津宣言保護主義への対抗戦略と合わせ、世界秩序が多極化へと再構築され、日本の安全保障に新たな課題を突きつけていることを象徴しています。