ネパールでZ世代の若者による抗議デモが暴動へと発展し、最終的に首相辞任と女性の暫定首相誕生にまで至りました。SNS遮断がきっかけだったとはいえ、その背景には根深い社会問題が潜んでいます。本記事では、ニュースの全体像をQ&A形式でわかりやすく解説します📢
配信元情報
- 番組名:ニュースコネクト
- タイトル:Z世代の怒り爆発、混乱のネパールで女性首相による暫定政権発足
- URL:News Connect 〜あなたと経済をつなぐ5分間〜
- 配信日:2025年9月16日
目次
ニュース概要
2025年9月12日、ネパールで初めて女性の暫定首相が誕生しました。任命されたのは元最高裁長官のスシラー・カルキ氏。背景には、Z世代の若者による大規模デモと暴動があり、汚職とSNS遮断をきっかけに政権が崩壊しました。
抗議は首都カトマンズを中心に全国へ拡大し、政府庁舎や政治家の自宅襲撃、さらには1万3千人以上の囚人脱獄にまで発展。死者は70人を超える深刻な事態となりました。
Q&Aで解説
Q1. そもそも抗議のきっかけは何だったの?
直接のきっかけは政府によるSNS遮断です。FacebookやInstagram、Xなど26のサービスが一斉に停止され、若者は「言論弾圧だ」と激しく反発しました。
特にネパールでは固定電話が普及しておらず、国外で働く家族と連絡を取るためSNSは生活インフラそのもの。それを遮断されたことが、人々の怒りを一気に爆発させました。
Q2. なぜ若者の不満がここまで大きくなったの?
ネパールは「アジアの最貧国」の一つで、失業率が非常に高い状況が続いています。若者は仕事のチャンスがなく、多くがマレーシアや中東に出稼ぎに行くしかありません。
その一方で、政府高官の子どもたちは海外で豪華な暮らしを送る様子をSNSに投稿。これが「ネポキッズ」と揶揄され、貧困層の怒りを買いました。
つまり、SNS遮断は「既得権益層が不正を隠すため」と受け止められ、反発に火をつけたのです🔥。
Q3. デモがどうして暴動にまで発展したの?
8日に警官隊が催涙弾で鎮圧を試みたことが事態を悪化させました。各地で衝突が広がり、政府庁舎や議会に放火、刑務所襲撃まで発生。
結果として70人以上が死亡、1万3000人以上が脱獄するという、ここ数十年で最悪の治安悪化を招きました。SNS遮断という小さなきっかけが、社会に積もった不満と結びつき、一気に暴動へと転じたのです。
Q4. 新しい首相カルキ氏はどんな人物?
スシラー・カルキ氏は元最高裁長官で、汚職に厳しい姿勢で知られています。国民、特にZ世代からの信頼が厚く、暫定首相として就任しました。
カルキ氏の役割は、来年3月の総選挙までの治安回復と政治の安定化。ただし、根本的な経済問題や若者の雇用不足を解決しない限り、混乱の再発リスクも残ります。
Q5. この出来事から見える大きな課題は?
今回の混乱は「人口構造の違い」が浮き彫りになりました。
- 日本:高齢化が進み、労働力不足が課題
- ネパール:若者が多すぎて、仕事不足が深刻
どちらも「人口の偏り」が社会不安を生むという点で共通しています。SNSが生活基盤となった現代では、情報統制が一層リスクを高めることも明らかになりました。
まとめ
ネパールでの政変は「若者の怒り」と「SNSの力」が結びついた結果でした。
SNS遮断は一見小さな政策に見えても、庶民の暮らしに直結するものであり、政治不信が積もっていた社会では大爆発を引き起こします。
日本とは人口構造が正反対でも、社会の不満が蓄積すると政治を揺るがす点では共通しています。今後のカルキ暫定政権の手腕が注目されます👀。


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